第255夜 Wake Up World

目覚めよと呼びかけるフレッシュな香り

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DATA

Name:Wake Up World
Brand:Parle Moi de Parfum
Lauched in 2022
Perfumer: Michel Almairac
100ml ¥25,300

My Episode

ぼくがもっとも好きな香水としてまっさきに挙げるラルチザンパフュームの「バラ泥棒」を作ったミシェル・アルメラックは、自身のブランドを持っており、遅ればせながらそのことに昨年気づき、慌てていろいろと試している。
すでに2本の香水を持っているのだが、つい最近新作が出たというので、早速試しに行ってみたら、これが意外にも良い香りだったのだ。
しかしながら、ぼくのことを良く知っている人は、ぼくがこの香りを好きになるとは思わないだろう。なぜなら、この香りは完全にシトラス系の香りだから。
基本的にぼくはシトラス系の香りはあまりにも爽やか過ぎて自分には似合わないと思っている。スーツを着るわけでもないし、爽やかさを演出するような場面も少ないし。ぼく自身、爽やかというものに憧れがないので、どうしてもそういう印象の香りを敬遠してしまうのだ。
しかし、この香りをムエットで試した時、単純な爽やかさだけじゃない何かを感じたのである。
それは、ちょっと雄々しさというか、もっと深い何かがその爽やかさの下に隠れているように思えたのだ。ちょっとウッディーな甘さのようなもの。そこがたまらなく気に入った。
さらにこの香りのタイトルも素晴らしいではないか。
だって「世界よ目覚めよ」だぜ。
2022年にリリースということは、いま世界中に蔓延している新型コロナウィルスを意識しているとも読み取れる。停滞気味の世界経済に対して、ミシェル・アルメラックはいつまでも立ち止まっていないで目覚めなさい」と呼び掛けているんじゃないか、そんな邪推をしてしまう。
この香りをまとったら、ついついふさぎがちな気持ちも上向きになるのではなかろうか、という期待もあり、思わず購入してしまったのである。

NOTES

Top notes:Bergamot, Citruses, Dihydromyrcenol
Middle notes:Turkish Rose, Green Apple
Base notes:Tonka Bean, Styrax, Ambergris, Bourbon Vanilla, Benzoin, Ambroxan

ぼくにとってはかなり珍しいシトラス系の香り。でもそれでもつけたいと思ったのは、冒険したかったから。嫌いな香りではなかったし、ラストに向かっての独特の甘さが感じられて、それが購買のきっかけになった。

My Evalution

★★★★
香りそのもの、というよりも香りの込められたメッセージ性のようなものに惹かれて購入した。ちなみにタイトルの横に永遠のマークがついているが、これは膨大な試作をしたという意味でもあり、さらにそこに永遠性というメッセージもこめられているんだと思う。