第57夜 Patchouli 24

ヒリヒリしたスパイスを感じる危険なパチョリ

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DATA

Name: Patchouli 24 (パチョリ24)
Brand:Le Labo
Launched in 2006
Perfumer:Annick Menardo

50ml   ¥22,550

My Episode

昨夜ご紹介したルラボの「ウード27」を初めて試した時、そのウードではなく、別の香水を選んだのだが、ぼくがルラボで初めてお迎えしたのが、今日ご紹介する「パチョリ24」である。
ウードを試したものの、ぼくにはとてもクリーミーに感じてしまい、すぐに購入を決断することができなかった。しかし、この「パチョリ」に関しては即決に近い形で気に入ってしまったのだ。
ムエットで試した時に、とてもスモーキーに感じて、こんなにスモーキーなパチョリがあるんだ⁉と驚いたのだが、肌に載せたら、単なるスモーキーではなく、もっと別のヒリヒリするようなスパイスを感じた。
そのスパイスというのが、ぼくにはクローブのように感じられたのだ。さらに漢方的な雰囲気もあり、そういうオリエンタルノートが好きなぼくには、たまらなく魅力的だった。
その時、他にも色々な香水を試したのだが、その間中、ずっとムエットをかいだり、肌に載せた香りを何度もクンクンしたりしていた。そのうちに、だんだんと単なる漢方的な香りから、甘さがにじみ出てきた。しかも、その甘さというのは、表面に出てくるような甘さではなく、もっと肌の奥にもぐりこんだような甘さだった。
スパイシーな香りに覆われているからこそ、そっと顔をのぞかせる甘さ、という感じ。
ぼくが好きな香りのキーワードは、重い、煙い、甘辛い、なのだが、この「パチョリ24」は、そのすべてを兼ね備えた香りだった。
パチョリの香りというと、ぼくがまっさきに思い出すのが以前もご紹介したラルチザンパフュームの「パチョリパッチ」だ。

  

1001perfumenights.hatenadiary.jp

 この香りはぼくにとっては非常に土臭い香りで、最初はなかなか受け入れなれなかったのだが、だからこそ、その香りが癖になり、今では大好きな香りになった。
そして、パチョリをメインとした香りを基準にする時は、この「パチョリパッチ」を基準にしている。

その「パチョリパッチ」と「パチョリ24」を比べてみると、明確な違いがある。それは、水分である。どういうことかというと、「パチョリパッチ」の方は、もっと土臭くて、その土に水分がたっぷりと含まれている感じがするのだ。雨上がりの土の匂いと言ったらわかりやすいだろう。

しかし、この「パチョリ24」にはそういう土の香りはしない。つまり泥気ゼロ。パチョリ独特の土の香りはするんだけど、乾いているのだ。そこがこの香水の魅力なんだと思う。

調香師は、アニック・メナード。
実は最近気づいたのだが、ぼくは彼女の作る香水をいくつか持っている。
その代表的なのがディオールの「ヒプノティックポワゾン」、ブルガリの「ブラック」、ゲランの「ボワダルメニ」などだ。
いずれの香りもぼくは大好きだし、非常に個性的である。彼女が調香したのだと知らずに気に入って購入した香りばかりなので、この発見はとえも嬉しかったし、自分の鼻もまんざらでもないなと自画自賛してしまった!(笑)

ところで、ルラボ本国の公式サイトを見ると「綱渡りが好きな人たちにとっては危険な香りに満ち溢れている」と記載されている。うん、確かに危険な香りであることは間違いない。

NOTES

Top note: Patchouli
Middle notes: Birch, Styrax
Base note: Vanilla

FRAGRANTICAに記載されている香りはたったの4種類だが、残りの20種類も気になるところだ。

My Evalution

★★★★