第94夜 Oud Rosewood

木の温もりとウードとアニマルの深い香り?

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DATA

Name: Oud Rosewood (ウード・ローズウッド)
Brand: Christian Dior
Launched in 2020
Perfumer: Francois Demachy

My Episode

ディオールの香水は、例えばファーレンハイトだとか、ヒプノティックポワゾンなど、普通の化粧品売り場で扱っているようなラインは知っていたけれども、その他にもメゾン系のラインも充実していると知ったのは昨年のこと。
香水好きの友人に連れられてGINZA SIXの中のディオールの売り場に行って、そこでそれらの高級ラインの存在を知り、すっかりディオールを見直すようになった。
日本で扱っているそのメゾンクリスチャンディオールのラインの中のウードは以前にもご紹介した「ウード・イスパハン」のみなのだが、実は本国では他にも様々なウードが出ているらしいこともその時に知った。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

 

そんな話をした数週間後、登録していたディオールからメールが届き、なんとオンラインで特別に期間限定、数量限定でウード系香水が購入できるということを知り、ぼくはメゾンクリスチャンディオールの店頭でウード!ウード!と大騒ぎをしたからスタッフの方が日本のディオールに掛け合ってくれたのかしら?と勘ぐってしまったほど。
早速、ぼくはその2種類のウードを頼んだのだが、その一本が「ウード・ローズウッド」だ。
名前からして期待していたけど、その期待を裏切らない素晴らしい香りである。
「ウード・イスパハン」のコラムを書いた時、「ウード・イスパハン」は陽のウードと書いたのだが、この「ウード・ローズウッド」は陰のウードだ。しかし、それは暗いという意味ではなく、深みのある優しいという意味での陰だ。
まったく対照的な香りだけれども、この「ウード・ローズウッド」もぼくはこれからずっと愛用することになるだろう。

NOTES

Top notes: Raspberry, Quince
Middle notes: Animal notes, Sandalwood
Base notes: Agarwood (Oud), Palisander Rosewood

トップにラズベリーとあるが、この香りがあまり重すぎないのは、このラズベリーが非常に良く効いているからなのかもしれない。
Quinceというのは日本で言うところの花梨のことで、これもこの香水に軽やかな印象を与えていると思われる。
アニマルノートとあるが、ぼくの肌の上ではそんなに獣臭はしない。もう少し蒸し暑くなれば、そういう香りもしてくる可能性はある。

メインとなるローズウッドは、家具やギター、チェスの駒などに使われる木材で、ローズ調の香りがすることからこの名前が付けられているらしい。

My Evalution

★★★★

この香りが出たのは2020年、つまり去年で、日本で数量限定で入ってきたのも、そのタイミングなのだろう。これ、定番化して欲しいなぁ。一部のマニアの人からは絶大なる支持を得られるのではないかと思っている。その一方でそんなに癖があるわけでもないので、ウード好きのすそ野を広める役割も果たしてくれる気もするし。