第212夜 Ambre Gris

華やかさとかすかな野性味の競演

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DATA

Name:Ambre Gris(アンバーグリス)
Brand:Perris Monte Carlo
Lauched in 2012
Perfumer: unknown
100ml ¥24,500

My Episode

銀座のノーズショップの閉店の話を聞いたのは、2021年の年末のこと。たまたま遊びに行った時に店員さんから聞いて、ちょっとショックだった。なぜなら、ノーズショップの銀座店はぼくにとってはいろんな思い出があるし、他の店舗にはないブランドも置いてあったから。
初めて銀座店に行ったのは2020年のこと。一冊目の本を出した後、記念に何か欲しいと思って行ったのである。
その後、何度も銀座店に行き、様々な香水を購入した。
だから、その店舗がなくなるというのは、ちょっと悲しいんである。
しかし、歩いてほど近い有楽町エリアに新店舗ができるという話も同時に聞いたので、少し安心はした。
でも、やっぱり馴染みの、思い出の場所ではないので、これは何か記念に買うべきなんじゃないかっていう気がして、閉店前の2022年1月25日にお店に行った。
実は、その前日、ちょっと仕事上で不愉快なことがあり、なかなかそこから浮上することができなかった。そんな時はやはり好きな香りを爆買いするに限る!と思い立ち、午前中に仕事を片付けて、お店に向かったのだ。
そして、結果としては予定通り合計5本の香水を購入するという、まさに爆買いをしたわけだが、その中の一本がこの「Ambre Gris」だ。
まず、このブランドを選んだのは、この銀座店で初めて購入したブランドがペリスモンテカルロだったから、最後に購入するのもこのブランドにしたかったから。
でも、もちろん、自分に興味のない香りだったら、お迎えをする気はなかったのだが、気になる香りは他にもあるので、それを購入しようと思ったのだ。
ペリスモンテカルロは、すでに初めて購入した「ウード・インペリアル」の他に「ボワ・ドウード」「パチョリ・ノシ・ベ」を購入しているのだが、どれもぼくの中ではゴージャスというイメージがある。個性的で、華やかな印象が漂うのだ。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

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では、この「アンバーグリス」はどうか、というと、やはり他のブランドに比べるとゴージャスだ。重い香りが好きだというぼくのような人間には、ぴったりの香り。
しかも、アンバーグリスなので、アニマリックな側面もある。
以前も書いたかもしれないのだが、アンバーグリスというのは、マッコウクジラの結石から作られる香りなので、非常に動物臭が強い。しかし、今は環境保護の観点から、まず天然でこの香りが作られることはない。じゃあ、どのようにして作られるのかというと、そこが調香師やブランドの見せ所で、様々な香料を組み合わせて、アンバーグリスの香りを再現しているのだ。
では、ペリスモンテカルロはどのような香料を使っているのか調べたところ、公式サイトでは

In our creation we have highlighted the aphrodisiac properties of natural Ambergris, pairing it with Rose Absolute, Vanilla Absolute and Musk.

ローズアブソルート、バニラアブソルート、ムスクと組み合わせて、天然のアンバーグリスの媚薬特性を強調しました。

と書かれていた。
なるほど、この独特のフラワリーな甘さというのは、ローズアブソルートによるものなのかもしれない。そして、背後にはアニマリックな香りがそっと寄り添っていて、絶妙なバランスで肌から香り立つ。意外とこれは夏もいける香りなんじゃないかと期待している。

NOTES

Top note:Artemisia

Middle notes:Rose, Geranium

Base notes:Amber, Labdanum, Coumarin, Musk, Vanilla, Sandalwood, Cedar. 

甘さの中にアニマリックな野性味も感じられて、さらにぺリスモンテカルロ独特の華やかさも兼ね備えている。


My Evalution

★★★★

肌に載せた時、かすかにインセンスのような煙たさも感じて、そこもぼくの気に入った。癒され感も漂う香り。