第216夜 Ambre Cello

甘さに酔いたい冬の夜に…

f:id:happyinkdays:20220128005913j:plain

 

DATA

Name:Ambre Cello(アンバー・チェロ)
Brand:L'Orchestre Parfum(オーケストラパルファム)
Lauched in 2021
Perfumer: Pierre-Constantin Guéros
100ml ¥22,000(写真はゴールドエディション ¥28,600) 

My Episode

先週は本当にショッキングなことが続き、精神的にぐったりとしてしまったのだが、それを癒してくれたのは香水である。
閉店するNOSE SHOPの銀座店に行き、最後の爆買いをして、乱れた心を癒そうと意気込んで行った。
その時選んだのは、新作の香水だったり、銀座店でしか扱っていない香水だったりしたのだが、前から気になっていた香水もついでに購入することにした。この「アンバー・チェロ」もその一つだった。
アンバーは、ウードと同じくらい好きな香料で、今までにもこのブログでもたくさんのアンバー系の香水を紹介しているのだが、このオーケストラ・パルファムのアンバーチェロもぼく好みのアンバー系だ。
こってりとした甘さの中にアンバー系独特のスモーキーさが潜んでいる。そして肌に載せるとかすかに甘いスパイシーな香り。これがぼくの思い描くアンバーの真髄。
アンバーというのは、実態のない香りで、イメージでしかないために、調香師によってアンバーの捉え方が少し違っているような気がする。
ぼくにとってアンバーの基準となるのが、ぼくをニッチフレグランスへと誘ってくれたラルチザン・パフュームの「アンバー・エクストリーム」だ。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

 

 

このジャン・クロード・エレナがクリエイトしたアンバーこそがぼくにとってのアンバーの最高峰で、その後も、この「アンバー・エクストリーム」を基準にアンバー系の香水を評価している。
さて、この「アンバー・チェロ」なのだが、一番印象的なのがスパイスの部分。ピリッとした香りの中にちょっと甘さが控えている。シナモン系の甘さではないのだが、バニラにスパイスがちょっと混じっているような感覚だろうか。
実はこの香りを試したのは昨年の夏のことで、何度も何度も店頭で試し過ぎたために、買ったのか買っていないのかわからなくなり、お店の人に調べてもらい(購入履歴がわかるようになっている)まだ買っていないことが判明した。
しかも、ゴールドエディションという、限定ボトルでの購入となり、あの時買わなくて良かった!と思った。

ところで、これか帰宅してから気づいたことなのだが、なんと!これは知らないで買ったのだが、この時同時に購入し、一昨日このブログでもご紹介したラバトリオ・オリファティーボの「エクスプロ・ウード」と同じ調香師のピエール・コンスタンタン・ゲロスなのである。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

自分の好みの香水が実は同じ調香師が作った作品だったということは、しょっちゅう聞く話なのだが、ぼくの場合はそういう率がものすごく高くて、我ながら我が鼻を「でかした!」と褒めてつかわしたくなる。まぁ、かなり偏った好みであることは承知なのだが。

でもこういう発見があるからこそ、香り選びは楽しい。
ただ、その調香師が作った香水すべてが自分の鼻の好みであるとは限らないというところもまた興味深いところ。

これもまた偶然ではあるのだが、実は先週ある海外のニッチブランドを扱う香水店で注文した香水の中に、彼のクリエイトした香水(なんとウード+アンバーという組み合わせ!)が入っていることにも気づいたので、届いたら早速ブログで紹介したいと思う。(ブラインド買いなので、少々怖いのではあるが)

NOTES

Bergamot,Benzoin,Myrrh,Vanilla,Tonka Bean

あぁ、もう、ベンゾインとバニラとトンカビーンと組み合わさるだけで、どんだけ甘いかが容易に想像できる。甘々である。そこに恐らくミルラが加わることで独特のスパイシー感が出てくるのかもしれない。夏よりも冬向きの香りと言えるだろう。


My Evalution

★★★★

散々試していながら購入までにいかなかったのは、恐らく季節的なことが要因だったのかもしれない。だからまだ寒い日々が続くこの時期にふんだんに楽しみたいと思う。